今日も暇なので、中国生活10年近くで見てきたEVの発展の歴史を簡単に紹介したいと思います。実は中国の庶民によるEV活用の歴史は日本よりもずっと長いのです。日本では最近電動スクーターが登場したようですが、中国では10年以上前から電動バイクが一般的です。もちろん鉛電池のお世辞にも環境に良いとは言えないものですが、庶民の足としてここ15年ほど活躍してきました。何百と言うマイナーな電動バイクのメーカーが乱立し、またパンク修理、電池交換などを担う町の修理屋さんも多く誕生し、この電動バイクエコシステムを作り上げてきました。
その基礎がありますから中国では電気自動車EVと言うのも日本のような先進的なイメージではありませんでした。電池とモーターとタイヤの上に箱を乗せただけの庶民の乗り物です。価格は2万元ほど(約30万円)。最近は中国政府の後押しもあり、普通の自動車と見分けがつかないような立派な電気自動車が販売されていますが、小さなEVもまだまだ現役です。うちのアパートの前にちょうど6年ほど前から現在に至るまでの歴史を物語るようなEVたちが停車中ですので紹介します。
まずは①ですがこれはおそらく6,7年ほど前のEVだと思われます。ヘッドライトも割れてしまってなかなか年季を感じさせますね。運転席はバイクのように中央にあります。エアコンが無いため運転席の横には小さな扇風機が。②は①の時代の正常進化版で約5年ほど前のタイプです。サイズが大きくなりデザインやパネルの接合にも成長が見られます。ハンドルも普通の自動車のように左側に寄りました。
③はずいぶんとデザインが現代的になったおよそ3年ほど前のタイプです。どことなく日本の〇菱の軽自動車をコピーした感があります。デザインに技術が追いついておらず、サイドの窓の形がデザインに合っていません。しかしこのころから構造を含めた車全体を一体的にデザインするようになったようです。
④は現在売られているタイプで最新型になります。どこか最新のレンジローバーのような、あか抜けた感じがします。まだ形のバランスはいまいちですが、これはこれでかわいいのではないでしょうか。このタイプは一晩の充電で30キロメートルほど走ることができます。リチウムイオン電池は高価なのでほとんどが鉛電池です。おもに高齢者が孫を学校に送り迎えするために運転するようですね。
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