先日大学の研究室から連絡があり、今度大学内で三国文化の研究会があるので、日本人代表として出席してほしいとのことでした。私は三国志ファンで、授業中にもちょくちょく話題を出すのですが、それが回り回って三国文化研究会の教授の耳に入ったようです。三国志ファンとしては断る理由はありません。日本語学部の先生と共に研究会に出席しました。
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三国文化研究会のメンバーの教授たちと |
会議の参加メンバーが言うのは、日本人の三国志への知識と情熱でした。日本人は長年手弁当で中国にやってきて三国志の資料の保護や研究をやってきたんだと口々に話してくれます。中国の文献を見ても分からないことが日本の三国志研究の資料には載っていることがよくあるそうです。たしかに日本の三国志オタクの熱量はすごいものがありますからね・・・。
会議の中で感じたことは中国は制度上、三国志文化の研究・宣伝や海外へのアピールも共産党政府との協力の中で行う必要があり、偉大な祖国の文化という位置づけが強くなります。純粋な三国志のロマンを楽しむ日本のファンとは方向性が微妙にずれてくるのです。
私が「ファンは現地に赴き、この道を関羽たちが歩いたと思うだけでもう十分満足なんだ」というとみなポカーンとしています。「曹操の墓から出てきた石の枕だけ見ても、ああ、やっぱり頭痛持ちだったのか、三国志演義の記述通りだと思えてうれしくなるのだ」と話すと、「日本のファンはみなそんな純粋なのか」とびっくりしています。日本にはオタク文化があり、自分の趣味や好きなものが社会的に承認されたり国家に表彰されたりする必要を感じないのだと話すと、みな納得のようでした。
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研究会の様子です。みな熱心に議論しています。 |
ご本人は「あなたは誰だと聞かれればまず、私は関羽の子孫だと答える」とおっしゃっていました。そういわれるとどことなくイメージの中の関羽に似ておられるような気が・・・。貴重な出会いでした!
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