中国人はコーヒーを初めて飲むと「苦い」といって二度と飲まない人も多いです。マクドナルドやケンタッキーフライドチキンは以前からコーヒーを提供していましたが、なかなか日本のように一般的に親しまれるようになりませんでした。そのコーヒーもインスタントや煮詰まった苦いだけのコーヒーで、コーヒーが本来持つ香りやコクを楽しめるようなレベルのものではありませんでした。
時々中国人がコーヒーを飲むときがあっても、ミルクと砂糖を大量に入れたコーヒー牛乳のような飲料として飲まれるだけだったのです。5、6年程前までは街の喫茶店でも砂糖とクリープのような粉とインスタントコーヒーの粉が混ざったものをお湯で溶いてお客さんに提供していたのです。
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これは韓国のインスタントコーヒーです。 |
コーヒーチェーンの巨人スターバックスの独走だった中国市場に新たな風が吹いたのが2017年です。銭女史が立ち上げた「ラッキンコーヒー」です。中国語では「瑞幸咖啡(ルイシンカーフェイ)」と言います。膨大な赤字を垂れ流しながら猛烈な勢いで事業拡大し、起業からわずか二年足らずでニューヨークに株式上場しました。
このラッキンコーヒーの業態はスターバックスとは似て異なるものです。多くの店舗は小さめでテイクアウトやデリバリーに特化しています。コーヒー一杯の価格はスタバの2割引きくらいです。スタバの圧倒的なブランド力に対抗するためにラッキンコーヒーが打ち出した作戦が、友達に送れる無料クーポンです。ラッキンコーヒーにはほかにも様々なクーポンがありますが、その多くは8割引きくらいです!!
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新店舗開業キャンペーンは2杯買うと1杯無料・5杯買うと5杯無料!!もうメチャクチャです。 |
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実際の決済のスマホ画面です。22元引き!! |
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見た感じはスタバのコーヒーとよく似ていますね |
彼は8人部屋の寮では禁止されている電気湯沸かしをこっそり持ち込み、ミルで豆を挽いてドリップコーヒーを楽しんでいます。若い中国人の学生がブラックのレギュラーコーヒーを飲む時代やってきたのです。これから中国では爆発的なコーヒーの需要の増加があると思います。
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豆を挽いて淹れるだけに豆へのこだわりは半端ないです。 |
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雲南省産のコーヒー豆、なかなか美味しかったです。 |
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