【中国の大学】「年間優秀教師」の表彰制度について

2023年1月8日日曜日

日本語教師

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教師のやる気を引き出すため、多くの中国の大学には成果に応じた報酬の一環として「年度優秀教師」を表彰する規定があります。

多くの大学では「専門家による授業参観の考査」「生徒による満足度のアンケート」「大学内外のコンテストの成績」などを通して評価され、一年に一回優秀と認定された教師に賞状と、副賞として現金(学校によって異なりますが1000元から3000元程度)が送られます。

これは学内の評価なので、市や県、国の評価のように公的なものではありませんが、学校や上司からの目に見える評価として、各教師はみな表彰されるように頑張っています。

「年間優秀教師」の表彰には二種類あります。一つは「本学正規教職員」対象、もう一つは「外部招聘教師」対象です。

「本学正規教職員」はその大学専属の正職員ですから、基本は定年までその大学に勤める教師です。もし教壇に立たなくなっても事務や行政の仕事で大学に在籍します。そんな運命共同体ともいえる大学の評価は教師にとって大変重要です。「年度優秀教師」は将来の出世のためにも是非とももらいたい賞なのです。

一方「外部招聘教師」は外国人教師を含め、年度単位で大学に雇用されている常勤講師のことです。いつまでいるか分からない立場の教師ですが、学校の評価は更新時の給与や授業時間の交渉に影響しますから、優秀教師として表彰されるのは一定の実益もあります。

もちろん、この賞がもらえなかったとしても評価が悪いということではありませんが、もらえたら自信になりますね。

日本語教師として在籍している場合、どうしたらこの賞が取れるのか、条件を簡単に示します。
①無断遅刻や欠勤・早退がない。(とくに数分早めに授業を終わるのは評価を落とすので気をつけましょう)

②リーダーや同僚の授業見学(听课)時の評価が高い。(生徒の反応はクラスごとに違うので、抜き打ち見学の成績はもう運ですね)

③教室運営・生徒対応が合格である。(出席率、人間関係を無難にこなしましょう。生徒と不適切な関係を疑われるのはもってのほかです。またきつくしかりすぎて生徒が反発するような事態も教室運営のマイナス評価です)

④生徒の授業満足度アンケート結果が優秀である。(学校によって、中間テストの時期、期末の時期とアンケート実施時期が異なります)

⑤スピーチコンテストでよい結果を出した。(各省に日本語コンテストがあります。最も重視されるのは全国規模の大会、「中華杯」で、中国の各地方で予選があり、決勝は東京で行われます)

評価は人によって異なりますので過度に気にする必要はありませんが、高い学費を払って学ぶ学生に応えるためにも、学生の評価は気にしたいものですね。

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