先日中国のサッカー動画のサイトを見ていたら、動画の人気ランキング一位が三苫選手のゴールシーンの動画でした。
「すごすぎる!三苫薫のスーパーゴール」 |
三苫選手と言えばワールドカップで「三苫の1ミリ」の奇跡のアシストを決めたことで有名です。
中国でも人気はすごく、三苫のドリブルはサッカーファンを魅了しています。
特にそのプレースタイルから韓国のスーパースター、ソンフンミン選手と比較されることが多いようです。今年、ソンフンミン選手はなかなか調子が上がらず、チーム内の立場も微妙なことから、「今は三苫こそアジアナンバーワン選手だ」という声が出ています。
三苫選手が素晴らしいのに異論はありませんが、ソンフンミン選手はすでに数シーズンにわたって実力を証明しているプレミアリーグの得点王です。三苫選手がもう上というのはさすがにソンフンミン選手へのリスペクトが足りないでしょう。
【中国サッカー事情】
さて、日本を嫌いな人が多い中国でなぜ三苫選手が大人気なのか、それには複雑なお国の事情があります。
先日、前中国サッカー代表監督の李鉄【リーティエ】が重大な規律違反の容疑で拘束されました。李鉄は代表監督としての報酬と、武漢の地方クラブの責任者という立場の報酬合わせて、なんと3000万元、日本円にしておよそ6億円もの報酬を得ていたことが暴露されました。また、彼の銀行口座には一億元(約20億円)の貯金が確認され、海外の別荘などの資産もあることが指摘されています。
なぜ代表監督ともあろうスポーツマンがそんなにお金を持っているのでしょうか?中国人ならば誰でも想像がつきます。立場や名声、権力にお金は群がるのです。
代表監督になれば、試合に出たいお金持ちの家の選手がお金をもって近づいてきます。自分のチームから代表選手を出したい地方クラブのオーナーも近づいてきます。権限を握る人には札束を抱えた人たちが絶えず取り巻くのです。どこの国でも多少はあることだとは思いますが、サッカーという人気あるスポーツの代表チームでさえもお金やコネで何とでもなるのが中国です。
サッカーを愛する中国のサッカーファンはそんな代表チームの状態を憂い、海外で活躍する選手を次々と生み出す日韓のサッカー界を比較対象に挙げては、皮肉を込めて「国足」を批判するのです。
このような金満体質のサッカー協会の現状は中国政府にとっても好ましくないので、最近になってサッカー協会の幹部が次々と汚職で摘発されています。生まれ変われるのか?中国のサッカー!?期待を込めて見守りたいと思います。
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